q-BOOK

内容は、ないよう。

ホタル

行ってきました。

番匠川、まだやっぱり時期が早かったようで、
見物客もほとんど無く。
(わたしたちを入れて5組くらい)
いつもぐわーっと、大勢が並んで見ている道路には、わたしたちだけでした。
ホタルも、ちらりほらり、よりは多かったけど、
ピークの時に比べたらまだまだ控えめで。
まだ梅雨の足音も聞かないし、湿気もないし、夜の空気は肌寒いし。
やっぱりまだ早かったね、と話をする。
ひとまず満足したので、帰ろうか、と車を走らせ野津町の里まで降りる。
と、車のヘッドライトの中をひよひよと飛ぶ虫が。
・・・
あ、ホタル。
・・・
よく見ると、それは1匹だけではなくて。
田んぼ沿いの道に、静かに車を停める。
ライトを消して、車の外に出て、田んぼの向こうの山際を眺めると、
一面にすうすうと光るものが・・・
そう、ホタルの大群です。
すごい!
それはピークの時の番匠川の眺めに匹敵するほどの数でした。
これは穴場やったなあ、ときはらん。
うん。
見渡す限り田んぼが広がってはいるけど、普通に住宅とかある場所なのだ。
まさかここでこれだけの数を見ることになるとは思わなかった。
ホタルの光って、けして強いものではないけど、
そこにははっきりとした意思がこめられている。
この時期だけの、命の光だ。
淡く点滅する光の帯に、しばらく見とれる。
ふと空を見上げると、天を埋め尽くしている星屑も見えた。
街からじゃとても見れないくらいの数の星が、ちかちかと瞬いている。
かえるの声、虫の声。
よし、帰ろう、とふたたびきはらん。
車に乗り込み、ライトをつけて、静かに発進。
来た道を同じようにたどり、
狭い山道を上り下りし、
トンネルをいくつか抜けて、
わりと早い時間に、わたしたちの街まで、また帰ってきました。
車が混むこともなかったし、花火は見れなかったけど、涼しくていい夜でした。
(うちわは必要なかったです)