q-BOOK

内容は、ないよう。

なぜだか

エンドレスでナウシカ*1を観ているエイプリルフール。


口を開けば『ゴンたん』『ゴンたん』と言う私に、
きはらんが”ゴン太郎をそんなに引き止めたらいかんよ”と言う。
ゴンたんはな、今、天国までの長い道のりをてけてけ歩いていきよるんやけん。
まあ、がんばれー、って応援するくらいならいいけどね、ときはらん。
そんなにqが泣いてたら、ゴン太郎も気になってなかなか天国に着けんやん、と。
うん。
そうなんだけどさ。
わかってるんだけどさ。
息を引き取った直後に抱いたときの温かさと柔らかさ、ゴン太郎の匂い、
火葬する前、最後に撫でたときの冷たさを、
大好きだった鼻すじの短い毛の感触を、ちっちゃくてぴらぴらした耳を、
わたしはずっと忘れないでいようと思う。
(大好きな毛並みだけはほんと、最後の最後まで同じ手触りだった)
忘れたくないのだ。
ゴン太郎のいない夜は、とても長い。
ナウシカに寄り添うテトを見るだけで、泣けてくる。
ぐっすり眠れる薬(といってもアブナくないやつ)が欲しい。
なんて、泣き言をいつまでも言ってちゃいけないけども。
もっともっと、遊んであげればよかった、とか、
もっと、好きだった甘いものを食べさせてあげればよかった、とか。
ゴンたん、うちに来て楽しかった?
しあわせだった?
そういえば、最後の面会のときに、
人間がするくらいの量の薬が入った大きな点滴パックをつけられたゴン太郎に、*2
ゴンたん、と声をかけると、ぎゅるる、と鼻を鳴らした。
フェレットが鳴くなんて、そうそうないことだ。
あれは、何を言っていたの?
苦しいよ、もう家に帰りたいよ、って言ってたのか、
もうちょっとだからここにいてよ、って言ってたのか。
ちっちゃいマットレスみたいな敷物に、
タオルをかけてもらって寝てたんだけど、
点滴されて不自由な体ながらも、苦しみながらも、
もぞもぞとだんだん前に這い出してきて、
わたしたちに近づいて来てたのに、
じゃあまた宜しくお願いします、と処置室をあとにしたこと。
もちろん私たちにも、
後ろ髪を引かれる、帰りたくないという思いはあったけど、
他にも患畜はたくさんいたし、
私たちがあまり長くいると治療の妨げになるだろうと思ってしまったのだ。
でもそのことによって、結果、
置いて帰られた、という気持ちが、あの子の中に無かっただろうか?
あと30分、そのまま居てあげれば良かったのに。
家族である私たちが看取ってあげられなかったことも、
後悔すれば本当に、キリがないし、この記事はどこまでも、長くなるだろう。
だから今はただ、わたしたちの、
彼を大好きだった気持ちが、せめて伝わっていてほしいと思う。
ゴンちゃん、天国まであと、どのくらい?
もう苦しくない?
ふつうに歩ける?
天国には、大好きなまふまふしたものがたくさんあるといいね。
道中、ビニール袋とかバニラアイスのフタなんかも、落ちてるといいね。
遊び遊び、のんびり、行っておいでね。
ここに居た時よりももっと幸せに楽しく、暮らしてね。
今まで本当に、ありがとうね。

*1:きはらんがDVDに焼いてくれたやつ

*2:今思えばほんと、そこまでして処置なんてしなければ良かった