q-BOOK

内容は、ないよう。

晩ご飯を食べに出た。
きはらんが車をつけて待っていてくれるので、下まで降りると、
地面にぼんやりと影が見える。
見上げると、丸いきれいな月が照っていた。
台風が巻き込んで連れていってしまったのか、雲ひとつない。
空気も澄んでいて、ちょっと肌寒くて、まさに秋の夜という感じ。
ビデオ屋に行き、ファミレスでご飯を食べ、帰ってくる間にもずっと月はついてくる。
うさぎは横になっているようだ。視力の弱い私の目にもくっきりと見えている。
いい夜だねえ。
25時、町の灯りもだんだん消えていき、月はますます輝いている。
さくさくと、自分の真下に落ちる影を踏みながら、並んで歩く。
きはらんは、ずっと車の話をしていて、
うん、うん、とうなずきながらも私はちょっとうわの空だった。
月って、世界にひとつしかなくて、私が見ている月も、あの人が見ている月も、
まったく同じものだって信じられますか?
日本の私も、ニュージーにいる陽子さんも、ジャマイカで恋をしているまりちゃんも。
皆おんなじ月を見ているのだ。
そういうのってなんだか、繋がっている気がして安心してしまうのです。
・・・
走れ、走れ。月に向かうフラカン号。

深夜高速

深夜高速

もうすぐワンマンだー!