q-BOOK

内容は、ないよう。

事故発生!

ゴンが!
人間(きはらん)用の腰痛の痛み止めをかじった。


完璧に私の不注意なのだが、
気づいたときには被害者(薬だけど)がハダカで転がり、
そこには何者か(ゴンだけど)に砕かれたようなあとがついていた。
周りに破片が散らばっていたので、
食べてはないと思うけどちろっと舐めたかも知れない!


体も小さいしもし万が一のため念のため、と思い病院に電話。
状況と薬の名前を伝える。
しばらく調べていてくれたようだが、実際見たほうがいいとのことで、
薬を持ってゴンも一緒に病院に行くことにした。
このときゴンはけろりと元気・・・


・・・元気というか今まで見たことのないようなスピードでしっぽを振っていた。
ヤバイ!これって薬の作用??と思い、
暴れハッチャクと化していたゴンをキャリーケースに押し込み、
私も顔を洗い服を着替える。
すっぴんのままタクシーに来てもらい、1200円払って病院へ。


今日は患者さんが多く、1時間ほど待つ。
キレイな立派なおしゃれな犬たちが、
入れ替わり立ち代わり病室に入っては出てくる。
ゴンは体を掻いたり匂いを嗅いだりしていたが、そのうち寝てしまった。


ようやく私の番が来て、病室へ。
持参した薬を見せ、かくかくしかじか、と今日のいきさつを伝えると、
先生は『まるごと飲んだわけじゃないんですね』と笑った。
それはもし、がぶりごっくん、と飲んでしまうと胃腸障害を起こす類の薬らしく。


心配ないと思いますけど念のため、
と、胃腸の壁を保護するためのシロップを飲ませ、
(ゴンのイヤイヤぷるぷる攻撃により先生と私に被害が・・)
薬の吸収・排出を促すための点滴を打ってもらった。
(暴れるため先生2人がかりでやっと注射)


『これで夜まで様子を見てみて、何か変化があったらまた連れて来てください』
ということで、今回は特に薬は処方されなかった。


お騒がせしました、と病院をあとにし、バス停へ。


行きがけにバス会社に『ペットを乗せたいのですが』と聞いたところ、
バッグに入れていただければ、とのことだったので、
(匂いがするものはご遠慮ください、とも言われたけど)
ゴンと一緒にバスで帰ることにした。


天気が良く太陽の光がまぶしいので、日陰に避難していると、
近くのバイク屋さんに来ていた気のいい(ような感じを受けた)カップルから、
フェレットですか?』と声を掛けられた。
しばし談笑していると、バスがやって来た。
お客さんもちらほら乗っていて少し申し訳なかったが、
キャリーケースをひざに抱え、匂い防止にタオルをかけ、ちんまりと座る。
ゴンは、暑さ防止にと入れてやったお茶のペットボトルと戯れている。


200円払ってバスを降り、歩く。
ゴン、暑いねえ。だいじょうぶ?
たまにケースをのぞいてゴンを確認する。


よっこらしょ、と部屋に帰り着き、ゴンをケージに戻す。
ゴンはしばらく落ち着きがなかったものの、いつもの場所におしっことうんちをした。
そのあとすぐ、疲れたのかもぞもぞとハンモックにのぼり、
ひとしきり毛づくろいをして、ぐうぐうと寝てしまった。


ふう、やれやれ。これで安心。
これからは気をつけねば。


この小さくてまふまふの(ちょっとくさい)ケモノがうちにやって来てからというもの、
彼を中心に日々が進んでいる。
泣いたり笑ったり、
頑張ったり闘ったりかじられたりお金が飛んでいったり。


なんかしみじみしてしまう。


妹よ、JOYはもううちの仔です。