q-BOOK

内容は、ないよう。

ただいま

おかえり。
まだお昼過ぎくらいかと思ってたけど、もう14時過ぎてるんだね。
アパートの階段を上がっていて、1階のパン屋さんから明太子とかにんにくとか、そういうふうないい匂いがした。


人がいやがることはしてはいけません、って幼稚園の頃に先生に習っても、してしまう人がいるのはどうしてかな。
余裕がないところなんだろうな、うん、って思って我慢すればいい話なのかな。
それが大人というものなのだろうか。
わっかんないや。
わたしずっと、人が好きだった気がするんだけどな。
今はもう好きって思えない。
たぶん、人を好きっていうことに対して、自信過剰になりすぎていたんだと思う。
わたしなら大丈夫、って思ってしまった。
ほんとはちっぽけな心しか持ってないのに、自分の心の容量をこえるものを受けようとしてしまったんだと思う。
もう何年になるんだろ、毎日毎日いろいろいろいろ考えた。
結論は、いっこだけしか残ってなかった。
人の数だけ、心と体がもうあるのに、さらに表情や言葉まであって、って、良かったり悪かったりだね。
頭がパンクしそう。
本当に話したい人にだけ、好きな人にだけ、通じる言葉でよかったのに。