q-BOOK

内容は、ないよう。

しょうが湯

どうにも寒くて、ずずず、と、熱い生姜湯を飲む。
昔、子供の頃、ふるさと鹿児島で、
『棒おどり』という行事みたいなものがあって、
冬の夜に、大人も子供も、夜に公民館に集まって踊りの練習をするのだけど、
その時にみんなに振舞われていたのがこの生姜湯でした。
だから生姜湯を飲むと、わたしは何とも懐かしい気持ちになります。
生姜湯独特の匂いと味で、その時の空気の冷たさとか、おじさんたちの唄声とか、
暗闇を照らすオレンジ色の電球とか、棒をかちかち合わせて鳴らす音とか、
途端にそういうのを思い出す。
まだ子供の頃の話なので、夜に、みんな集まるというようなことがなくて、
だからすごくワクワクしたことを思い出すのです。
本番は朝から夕方くらいまであって、地域の家々を踊って回るのだけど、
格段に、本番よりも練習のほうが好きだった。
まだやってるのかなぁ・・・
きっとずっと心に残るから、出来ればずっと守っていってほしいなあと思います。