q-BOOK

内容は、ないよう。

『眠りから覚めて それが幻でも 心にはきっと 生き続けてるよ』

We are.

We are.

大変な夜だった。
大量の安定剤を飲んだらしく、
ずっと泣いて、どうしようもないことを搾り出すように訴えていた。
腕をさすり、背中を撫で、うん、うん、と聞くことしか出来なかった。
何と言ってあげれば落ち着くんだろう、とそればかり考えていたけど、
何を言っても正しくはないような気がして、うまく言葉に出来なかった。
結局は彼に居て欲しいということらしかったので、
私ときはらんとで、彼を呼んだ。
私たちに申し訳ないから、と彼はすぐに来てくれたのだが、
やっぱり彼女は泣き続けていた。
しばらく一緒にいたのだが、このままじゃ彼の立場もないし、
言いたいことも言えないだろうと思ったので、2時半、帰宅。
それからまだ連絡はしていない。
ふたりで話が出来ただろうか。
子供を学校へ送り出すことは出来たのだろうか。
彼女はあんな状態で仕事へ行ったのだろうか。
彼は自分のことを責めてはいないだろうか。
ずっと気にはなっているのだが、
やっぱり、どうすればよかったのか、
これからどうするのが最良なのか、
私には分からない。