q-BOOK

内容は、ないよう。

ゴン太

今日、ゴンを病院に連れて行った。

最近する、ぜんそくのような咳が気になったからだ。


先生は、きれいになってますね、と言った。


目もぱっちり開いているし、かさぶた軍団も取れてるし、

にっくきハードパットさえ(前足だけだが)なくなっている。

最初のころの、目やにバッチリで開かない目や、口や鼻の周りのかさぶた、

皮膚の赤い発疹、ジステンパー最大の特徴ハードパットばりばりだった手足。

診察しようとしてる先生の手に噛みつこうとじたばたしている今のゴンと違い、

あのころのゴンは短い手で顔を覆い、ぐったりと寝てばかりいた。


ホントこんな事例は聞いたことがないし、文献にも出てないし。

犬でさえめったにないケースです、と先生。


聴診器で胸の音を調べ、むにむにとお腹を触って調べ、

体重も計ってもらった。

1075g。

・・・増えてる。

咳の原因も、心配していた肺炎などではなく、

たぶんほこりやアレルギーに因るものだろうとのこと。


ワクチンも治療も、初期の対応のタイミングが時期を得ていたんでしょうか。

最初のころの写真が欲しいくらいですね。


ジステンパーのワクチンを打った別の動物病院の先生とも検討したい事例、

だそうだ。


これから怖いのはいきなり神経症状が表れることらしい。

ひとやま越えて『よかった、治ったね』と安心したところで、

けいれんや発作が表れたり。


まだまだ油断は出来ないな。


無くなりそうだった抗生物質を処方してもらい、

インシュリンと注射器をもらいに来ていたおばちゃんに、

『悪そうには見えないけどねえ。ごはんいっぱい食べて早く良くなってね』

と励ましてもらいつつ、ゴン(バッグ入り)ときはらんと私は病院をあとにした。


帰り道、遠くに稲妻が見えた。

胸の中がちょっとだけ明るくなった。